こんにちは!
iUから実習に参加している後藤麗奈です。
今回の実習では、Power AppsとSharePointを活用した部品在庫管理アプリの開発を中心に、DXによる業務改善について学びました。
実習を通して、企業が抱える業務上の課題を理解し、それを解決するためにITを活用することの重要性を学びました。特に、A社への現場見学やヒアリングを通して、開発者側が便利だと考える機能を作るだけではなく、実際に利用する方の業務内容や困っていることを理解した上で、必要な機能を検討することが重要であると実感しました。
また、アプリ開発では、SharePointリストの設計、Power Appsによる画面作成や機能実装、データ連携、エラー対応など、実際のシステム開発に近い経験を積むことができました。開発途中では、データ型の違いや設定ミスによるエラーが多く発生しましたが、原因を調査し、修正・動作確認を繰り返すことで、問題解決の進め方やデータ構造を理解する力を身につけることができました。
さらに、完成したアプリの操作マニュアルや開発引継ぎ資料の作成、A社への説明や最終発表を通して、システムを作成する技術だけではなく、相手に分かりやすく情報を伝える力の重要性も学びました。
今回の実習で得た知識や経験を今後の学習や開発活動に活かし、利用者の課題を理解し、業務改善につながるシステムを提案・開発できる人材を目指していきたいです。
前期の業務内容
① 実習先企業・DX・中小企業の課題調査
実習開始後、まず実習先企業の事業内容や取り組んでいる業務について調査を行った。企業ホームページや説明資料を確認するとともに、企業説明を受けることで、製造業を中心とした中小企業に対してMicrosoft Power Platformを活用したDX支援や業務改善を行っていることを理解した。
また、DX(デジタルトランスフォーメーション)について調査し、単に紙の資料をデジタル化することではなく、デジタル技術を活用して業務の進め方や仕組みそのものを改善する取り組みであることを学んだ。
さらに、日本の中小企業が抱える課題について調査し、人手不足、業務の属人化、紙による管理、情報共有の難しさなどがあることを理解した。その中で、Power AppsやSharePointなどのローコードツールを活用することで、現場に合わせたシステムを短期間で構築し、業務効率化につなげられることを学んだ。
実習前は企業についてホームページから得られる情報しか理解していなかったが、企業説明や調査を通じて、実際にどのような課題を解決するためにDXを活用しているのかを理解することができた。また、これから開発する部品在庫管理アプリが単なるアプリ作成ではなく、企業の業務課題を解決するための取り組みであることを理解し、開発目的を明確にすることができた。
② SharePointを活用したサイト・ニュースレター作成
SharePointの基本操作を学ぶため、ニュースレターやサイトページの作成を行った。フリーレン、サッカー、備品予約アプリなどを題材として、画像や文章の配置、Webパーツの利用、ページレイアウトの調整、公開方法について学習した。
初めてSharePointを使用したため、Webパーツの配置や画像サイズの調整、文章の見せ方など、思い通りのページを作成できない場面が多くあった。
そのため、実際に設定を変更しながら表示結果を確認し、どのような配置や設定にすると見やすいページになるのか試行錯誤を行った。作成を繰り返すことで、SharePointページ作成の基本的な流れを理解し、目的に合わせたレイアウト調整ができるようになった。
この経験を通して、SharePointは単なるデータ保存場所ではなく、社内情報共有サイトや業務管理ページを作成できるツールであることを理解した。また、後に行うPower Apps開発に必要となるSharePointリストやデータ管理の基礎についても学ぶことができた。
③ SharePointとPower Appsを利用したアプリ開発
SharePointリストをデータベースとして利用し、Power Appsと連携したアプリ開発を行った。初めはテストアプリを作成し、SharePointリストの接続、データ登録、表示、編集、削除などPower Appsの基本的な機能を学習した。
その後、A社向け部品在庫管理アプリの開発に取り組み、入庫登録、出庫登録、棚卸登録、在庫管理、履歴表示、検索機能、編集機能、削除データ復元機能などの機能開発に取り組んだ。
開発では、SharePointリストの設計や列設定、Power Appsでの画面作成、関数を使用したデータ処理を行った。特に、Patch関数を利用したデータ登録・更新処理、Filter関数を利用した検索処理、LookUp関数によるデータ取得、SortByColumns関数による履歴表示順の変更などを使用し、Power Appsでのデータ操作方法を理解した。
また、開発途中では、メンバーごとにコードの書き方や設定方法が異なり、アプリ統合作業で修正が必要になる場面もあった。この経験から、チーム開発では個人ごとの実装方法に任せるのではなく、事前にルールや仕様を統一することが重要であると学んだ。
さらに、単純に機能を実装するだけではなく、利用者が操作しやすい画面構成や入力ミスを防ぐ仕組みについても考えながら開発を進めた。
④ A社への現場見学・ヒアリング
部品在庫管理アプリの開発に向けて、A社の製造現場を訪問し、実際の業務内容や在庫管理方法について見学を行った。
現場では、部品の保管場所や管理方法、入庫・出庫作業の流れを確認し、現在どのように在庫を管理しているのかを理解した。また、担当者へのヒアリングを通して、現在抱えている課題やアプリに求める機能について確認した。
ヒアリングでは、在庫数の確認に時間がかかること、過去の履歴を確認しづらいこと、手作業による管理負担など、現場で実際に発生している問題を知ることができた。
ホームページや資料だけでは理解できなかった現場の状況を直接確認することで、システム開発では技術的に実現できる機能を考えるだけではなく、利用者の業務内容や困りごとを理解した上で、本当に必要な機能を検討することが重要であると学んだ。
⑤ 要件整理・設計
A社への現場見学やヒアリングで得た情報を基に、部品在庫管理アプリに必要な機能や画面構成について整理を行った。
まず、現状整理シートを作成し、現在の業務の流れや課題を可視化した。その内容を基にPowerPoint提案資料を作成し、A社の課題や改善案、アプリで実現する機能についてグループで整理した。
また、アプリ開発前には画面設計書やSharePointのデータベース設計書を作成した。画面設計書では必要な画面構成や操作の流れを整理し、データベース設計では部品マスタ、入庫履歴、出庫履歴、棚卸履歴、在庫マスタなど必要なSharePointリストの項目や列名、データ型について検討した。
特に、SharePointでは一行テキスト、数値、日付、選択肢など列の種類によってPower Appsでの扱い方が変わるため、開発後のエラーを防ぐためにも事前の設計が重要であることを学んだ。
チーム内で設計内容を共有し、意見を出し合いながら仕様を決定することで、開発前にシステム全体の構成を整理することの重要性を理解した。さらに、設計段階で認識を統一しておくことが、後の実装やテスト、チームでの統合作業を円滑に進めるために重要であることも実感した。
⑥ エラー対応・機能改善
実習前はエラーが発生すると原因が分からず作業が止まってしまうことが多かったが、実習を通して「エラー内容を確認する」「コードを確認する」「SharePointの設定を確認する」「実際に動作確認を行う」という手順で原因を整理しながら解決する力を身につけることができた。
また、一つの方法に固執するのではなく、コードだけではなくSharePointの列設定やデータ構造、処理の流れまで確認しながら原因を整理し、複数の解決方法を検討する姿勢も身につけることができた。
Power Appsでは関数の知識だけではなく、SharePointのデータ構造や設計を理解することが、安定したシステム開発につながることを学んだ。
⑦ ゴミ箱(削除データ復元)機能の開発
この機能を完成させたことで、利用者が誤って履歴を削除してしまっても元に戻すことが可能となり、安全性の高いシステムへ改善することができた。
また、A社から要望のあった機能について、中心となって設計・実装を担当し、エラー修正や動作確認まで一連の流れを経験できたことは、自分にとって最も成長を実感できた業務の一つとなった。
この経験を通して、機能を追加する際には処理内容だけではなく、既存データとの整合性や運用方法まで考えることが重要であると学んだ。
⑧ 操作マニュアル・開発引継ぎ資料作成
また、完成した引継ぎ資料をもとに後任者へ発表を行い、システム構成や機能、注意点について説明した。質問にも対応しながら、今後の開発で困らないよう意識して情報共有を行った。
発表に向けては、専門用語だけで説明するのではなく、画面や実際の処理の流れを示しながら説明することで、後任者が今後の開発内容を理解しやすい資料となるよう工夫した。
この経験を通して、システム開発ではアプリを完成させることだけではなく、利用者が安心して使用できる環境や、後任者が保守・改修を行いやすい資料を整備することも重要な業務であると学んだ。
⑨ A社へのレビュー・最終発表
開発した部品在庫管理アプリについて、A社担当者への中間レビューおよび最終レビューを実施した。実際にアプリを操作していただきながら、入庫・出庫・棚卸機能や検索機能、編集機能、削除データ復元機能などの動作確認を行い、操作性や改善点について意見をいただいた。
レビューでは、「入庫担当者を必須入力にする」「保管場所を選択式にする」「履歴編集機能を追加する」「削除した履歴を復元できるようにする」など、現場で実際に運用する立場から多くの要望をいただいた。その内容を整理し、グループで役割分担を行いながら機能改善を進めた。
また、前期実習の最後には、これまでの実習内容や開発成果を振り返り、開発引継ぎ資料を用いて後任者への発表を行った。発表では、企業調査からDXの学習、A社へのヒアリング、要件整理、Power Apps・SharePointを活用したアプリ開発、機能改善、操作マニュアル・開発引継ぎ資料の作成まで、前期実習全体の流れを時系列で整理して説明した。
さらに、開発した機能だけではなく、「なぜその機能が必要だったのか」「どのような課題を解決するために実装したのか」「開発中に発生した課題やその解決方法」についても説明できるよう資料を作成し、発表練習を重ねた。
この経験を通して、システム開発では機能を作る技術だけではなく、自分たちが取り組んだ内容や成果を相手に分かりやすく説明し、情報を正確に引き継ぐことも重要な役割であると学んだ。
⑩ 前期実習内容の整理・振り返り資料作成
発表資料の作成では、聞き手が初めて内容を聞いても理解しやすいように、専門用語をできるだけ減らし、実際のアプリ画面や成果物を取り入れながら説明内容を工夫した。また、チーム全体の活動を振り返ることで、プロジェクト全体の流れや各工程のつながりについても改めて理解を深めることができた。さらに、自分が担当したゴミ箱機能やエラー対応、マニュアル・開発引継ぎ資料作成を振り返ることで、自分の役割や成長した点を客観的に整理することができた。今回の振り返りを通して、自分が身につけた技術や知識だけでなく、課題発見、問題解決、情報共有、利用者目線で考える姿勢など、システム開発に必要な力が身についたことを実感した。また、今後は今回の経験を活かし、より実用的で利用者にとって価値のあるシステムを提案・開発できるよう成長していきたいと考えた。
学んだこと・気づいたこと(まとめ)
新しく理解したこと
今回の実習を通して、システム開発は単にアプリやプログラムを作成するだけではなく、利用者が抱える業務上の課題を理解し、その課題を解決するための仕組みを考えながら開発を進めることが重要であると理解した。
実習開始時には、実習先企業やDX、中小企業が抱える課題について調査を行い、Power AppsやSharePointを活用した業務改善の考え方を学んだ。その後、A社への現場見学やヒアリングを通して、実際の業務の流れや在庫管理方法、現場で困っていることを直接確認したことで、開発者の視点だけではなく、利用者の立場から必要な機能を考えることの重要性を実感した。
また、要件整理や画面設計、SharePointリストの設計を行ったことで、開発前にデータ構造やシステム全体の構成を整理することが、後の開発や保守を円滑に進めるために重要であることを理解した。さらに、設計段階でチーム内の認識や仕様を統一しておくことが、実装やテスト、統合作業を効率的に進めるために欠かせないことも学んだ。
Power Appsを用いた部品在庫管理アプリの開発では、Patch、Filter、LookUp、SortByColumnsなどの関数を使用し、SharePointとのデータ連携や登録・検索・編集機能を実装した。開発中には、データ型の違いや列名の設定ミスなどによる多くのエラーが発生したが、コードだけではなくSharePointの設定やデータ構造まで確認しながら原因を調査・修正することで、問題を一つずつ解決していく力を身につけることができた。また、一つの方法に固執せず、処理の流れやデータ構造を整理しながら複数の解決方法を検討する姿勢も身につけることができた。
さらに、A社から要望のあった削除データ復元(ゴミ箱)機能の開発や、利用者向け操作マニュアル、後任者向け開発引継ぎ資料の作成を通して、システムは開発して終わりではなく、利用者が安心して使用できることや、後任者が継続して開発・保守できるよう資料を整備することも重要な業務であることを学んだ。
また、A社へのレビューや最終発表では、開発した機能だけではなく、その機能が必要となった背景や解決した課題、開発中に発生した問題とその解決方法について説明した。この経験を通して、システム開発では技術力だけでなく、自分たちの取り組みや成果を相手に分かりやすく論理的に伝える力も重要であることを理解した。さらに、チームで開発を進める中では、メンバーごとにコードの書き方や設定方法が異なり、アプリ統合作業で修正が必要になる場面もあった。この経験から、チーム開発では事前にルールや仕様を統一し、情報共有を十分に行うことが、効率的で品質の高いシステム開発につながることも学んだ。
今後にどう活かすか
今後システム開発に取り組む際は、技術を使うことを目的とするのではなく、利用者がどのような課題を抱え、どのような仕組みがあれば業務改善につながるのかを考えながら開発を進めていきたい。
また、今回経験した要件整理、画面設計、SharePointのデータベース設計、Power Appsによる機能実装、エラー対応、資料作成までの一連の流れを活かし、開発前の設計をより丁寧に行うことで、手戻りの少ないシステム開発を意識したい。
Power AppsやSharePointについてもさらに知識を深め、関数の使い方だけではなく、データ構造や設計を理解した上で、より効率的で保守しやすいシステムを開発できるよう技術力を向上させたい。
さらに、今回の実習ではA社とのヒアリングやレビュー、チームでの設計・開発、操作マニュアルや開発引継ぎ資料の作成、最終発表を経験し、相手に分かりやすく伝える力やチームで協力して開発を進めることの重要性を学んだ。今回の実習で得た知識や経験を今後の学習や開発活動に活かし、利用者の課題を的確に捉え、業務改善につながるシステムを提案・開発できるエンジニアを目指していきたい。








