こんにちは!
株式会社ジャパン・エンダストリアルのインターン生の 小糠愛乃です。
PowerApps、kintone、AppSheet、全て実習開始前の私にとって、これらは聞いたこともない名前でした。「ノーコード開発」という言葉すら初めて耳にする状態からのスタートでした。
しかし、この実習期間を通じて、多くのことを学ぶことができました。
新しいツールの使い方はもちろん、アプリ開発の流れ、研修資料の作り方、取材や記事執筆のスキル、そして何より「わからないことに向き合う姿勢」や「相手目線で考える大切さ」など、技術面だけでなく働く上での基本的な考え方まで身につけることができました。
この記事では、実習での具体的な取り組みから得られた学び、そして今後どのようにこの経験を活かしていきたいかをお伝えしたいと思います。
実習で取り組んだこと
各種ツールを使ったアプリ開発
実習の中心となったのは、3つのノーコード・ローコードツールを使ったアプリ開発でした。
PowerAppsでは備品管理予約アプリ、kintoneでは顧客管理アプリ、AppSheetでは営業管理アプリを作成しました。
これらのツールはすべて初めて触れるものでしたが、SharePointやGoogleスプレッドシートといった既存のクラウドサービスとの連携方法も含めて学習し、実際の業務で使用可能なレベルのアプリケーションを作成することができました。
単なる操作方法の習得にとどまらず、ノーコードツールが企業の業務改善にどのような価値をもたらすのか、その仕組みや可能性についても深く理解することができました。
展示会取材と記事執筆
「ものづくりワールド東京」という製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)に関する大規模展示会において、企業取材と記事作成を担当しました。
この業務では、取材前の質問設計から実際のインタビュー実施、そして価値のある記事としてまとめるまでの一連の流れを経験することができました。
取材という仕事の奥深さと、相手から有益な情報を引き出すためのコミュニケーション能力の重要性を実感する貴重な機会となりました。
初学者向け研修の企画・実施
PowerApps、kintone、AppSheetのそれぞれについて、初学者を対象とした研修プログラムを一から企画・制作しました。
研修用スライドの作成、台本の作成、実際の録画撮影まで、研修に関わる全工程を担当しました。
この業務を通じて、PowerPointを使用したプレゼンテーション資料の効果的な作成方法や、相手の理解度に応じた説明の組み立て方を学習しました。
特に、自分が理解している内容を他者に分かりやすく伝えるための工夫や、初学者の視点に立った構成の重要性を深く理解することができました。
挑戦の過程で見えた成果と課題
成功体験として得られたもの
すべて初めて扱うツールであったにも関わらず、実際に手を動かして学習することで、短期間で基礎的なアプリケーション開発ができるようになりました。
そして、特に印象深かったのは、企画立案から実装、最終発表まで一連のプロジェクトを体験できたことです。
研修資料の作成においては、初学者の立場に立って構成を工夫し、伝わりやすさを最優先に考えた説明を心がけることができました。
また、複数のクラウドサービスとの連携作業を通じて、ノーコードツールが実際の業務改善にどのような形で貢献するのか、技術的な仕組みの面からも理解を深めることができました。
企画から発表まで、実際に社内で使用されるレベルのアプリケーションを作成できたという達成感も大きな収穫でした。
苦戦したポイント
一方で、多くの課題も明確になりました。
初学者向け研修の説明が想定以上に技術的な内容に偏ってしまい、相手にとって何が「難しく感じられるポイント」なのかを十分に考慮できていませんでした。
アプリケーション開発においては、レイアウトの細部や動作の完璧性にこだわりすぎるあまり、本来の目的である機能性や使いやすさよりも見た目の調整に時間を費やしてしまうことがありました。
これは優先順位の整理が不十分だったことを示しています。
また、理解できない部分に遭遇した際に、すぐに周囲に相談せず一人で解決しようとしてしまい、結果的に時間を無駄にしてしまう場面が複数回ありました。
発表録画においても、緊張のために言葉に詰まったり、プレゼンテーション能力の向上が必要であることも痛感しました。
そこから得た学び・気づき
この実習を通じて得られた最も重要な学びの一つは、相手の立場やスキルレベルに応じて説明内容を調整することの重要性です。
自分自身が理解している内容であっても、それが相手にとって理解しやすい形で伝わるとは限らないということを、実際の経験を通じて深く実感しました。
「完璧を目指すこと」よりも「完成させること」や「本来の目的を達成すること」を優先する判断力の大切さも学びました。
アプリケーションや研修資料においては、見た目の美しさよりも使いやすさや伝わりやすさを重視すべきであり、限られた時間の中で最大の成果を出すための優先順位設定が不可欠であることを理解しました。
そして何より、「実際に経験してみること」の持つ力を強く実感しました。
初めて触れるツールや技術であっても、学習だけでなく実践的に取り組むことで、理解の深度と定着度が格段に向上することを実感できました。
今後への活かし方
この実習で得た経験と学びを、今後どのように活用していきたいかについて具体的に考えています。
まず、どのような環境や状況に置かれても、「まず実際にやってみる」という積極的な姿勢と、「分からないことは素直に相談する」というコミュニケーション態度を大切にし、継続的な学習を心がけていきたいと思います。
また、実習で習得したノーコードツールに関する知識とスキル、PowerPointを使用したプレゼンテーション資料の作成能力、台本の作成技術などは、大学での授業や課題、将来の職業においても幅広く活用できると考えています。
特に、「分からないことに対して自分から積極的に調べ、学ぶ姿勢」は、どのような分野においても重要な能力として継続していきたいと思います。
ITツールを活用して業務や日常生活の効率化を図るという視点も、今後意識的に取り入れていきたいと考えています。
自分で研修プログラムの構成を考え、相手の視点に立った説明や伝え方を工夫する能力も、今後のあらゆるコミュニケーション場面で活かしていけるはずです。
おわりに
「知らなかった世界に一歩踏み出せた」—この実習を振り返って最も強く感じることです。
この期間を通じて、業界に対する理解が深まっただけでなく、自分自身が持っている可能性の広がりを実感することができました。
実習開始前は、初めて触れるツールや技術に対して漠然とした不安や恐怖心を抱いていましたが、今では新しいことを学ぶことの楽しさと充実感を心から実感できるようになりました。
特に大きな変化として感じているのは、考え方の転換です。
実習前は「わからないこと=恥ずかしいこと」という固定観念を持っていましたが、今では「わからないことを周囲と共有し、それを学びの機会に変えること」こそが成長につながる重要な姿勢だと確信できるようになりました。
この考え方の変化は、今後の学習活動や将来の職業において、大きな価値を持つと考えています。
この実習は、私にとって単なる技術的なスキル習得を超えた、人生における重要な体験となりました。
ここで得た知識・スキル・考え方を基盤として、今後も成長を続けていきたいと思います。