こんにちは!
株式会社ジャパン・エンダストリアルのインターン生の 小糠愛乃です。

今回、私は幕張メッセで開催された「ものづくりワールド東京」に参加し、実際に製造業の現場で活用されている最新の技術や製品について取材・見学を行いました。
業務の自動化・効率化・デジタル化を推進するためのツールやソリューションが多く紹介されており、製造業の今とこれからを肌で感じる機会となりました。

また、事前に準備した質問をもとに、複数の企業の担当者の方に取材を行い、現場の課題や取り組みについて、直接話を聞くことができたのは貴重な経験でした。

展示会で気づいたこと・感想

展示会では、さまざまな分野の企業がブースを構え、DX(デジタルトランスフォーメーション)や自動化、見える化といったテーマに沿った製品・サービスをアピールしていました。

特に印象的だったのは、AI技術です。

例えば、AIによる外観検査、作業映像の自動分析、不良品の予測やトラブルの事前検知など、「人の経験や勘」に頼っていた部分をAIが補い、現場の品質・効率を支えるという流れが加速しているように思いました。

さらに、複数の企業がAIソリューションを提案しており、それぞれの強みや特化している領域に違いがありました。単に「AIを使っている」ではなく、どのようなデータを扱い、何に特化して最適化しているかがポイントであることにも気づきました。

取材の感想、できたこと・できなかったこと、わからなかった専門用語

取材では、AIの現場適用に関する具体的な効果や課題を直接尋ねることで、紙資料では得られない情報に触れることができました。
企業によっては資料の提示や実演もあり、AIの実運用の具体的なイメージをつかむことができました。

一方で、AI関連の専門用語が多く、すべてを理解しきれなかったことが一番の課題でした。

企業の方の話の中には、「Synthetic Data」「差分プライバシー」「秘密計算」などの言葉が出てきましたが、詳しく理解できなかった部分もあり、その場で深掘りできなかったことが反省点です。

専門用語:「秘密計算(Secret Computation)」

取材を受けた中で印象に残った「秘密計算」について調べたところ、これはデータを暗号化したまま、その中身を開示することなく他者と共有・分析・処理ができる技術のことだとわかりました。

たとえば、企業が自社の顧客データを分析したい場合、通常はデータをAIや外部システムに渡す必要があります。しかし秘密計算を使えば、データを見せずに「必要な分析だけ」行うことができるため、個人情報や機密情報を外部に漏らすリスクを減らせます。

この技術は、医療・金融・製造業などの高いセキュリティが求められる分野で注目されており、企業同士が連携してAIや統計分析を行うときにも活用されています。

私は、秘密計算を「鍵のかかったままの箱を開けずに中身を調べるような技術」と捉えており、データの保護と活用の両立を可能にする重要な考え方だと感じました。

今後、より安心してデータを活かすために、このような技術を理解しておくことが必要だと思いました。

おわりに

今回の「ものづくりワールド東京」への参加を通じて、製造業の現場で進むAIやDXの実践的な取り組みを肌で感じることができ、大変貴重な経験となりました。

安全性を守りながら活用を可能にする「秘密計算」のような先端技術にも触れられたことは、自分の知見を大きく広げる機会となりました。

今後は、ただ技術を使うだけでなく、その背景にある仕組みや課題も深く理解し、より安全かつ効果的に活用できる力を身につけたいと思います。
また、専門用語や最新技術に対する理解をさらに深めることで、将来的には自分自身が技術を使いこなし、現場の課題解決に貢献できるよう努めていきたいです。