こんにちは!最近は急に寒くなってきました。体調管理には気をつけましょう。

このコラムにたどり着いたあなたはすごいです。おめでとうございます!
階層が深くてわかりづらいこの記事に、よくたどり着きましたね。

今回は弊社で大切にしている「資本」について書いていきます。「資本」はコアバリューの土台になっています。

Ship -会社紹介- | JE JOURNAL

弊社では、大切な指針のひとつに「すべての土台となる心身の健康を大切にします。」という考え方があります。

なぜ、このバリューがあるのか、その背景をここでご紹介します。かなり個人的な経験に基づいています。

私が今の会社を立ち上げる前は、「朝7時に出社し、毎日24時に終電で帰る」働き方をしていました。遅くなると深夜3時まで働き、タクシーで帰っていました。当然のように土日も働いていました。

朝はコンビニでおにぎりか菓子パンを買い、昼はカフェまたはコンビニ弁当で食事をします。夜は近くのデパートで安売りしているお惣菜などを買っていました。家にいる時間はほとんどないので、家具はほとんどありませんでした。洗濯が苦手だったので、ワイシャツだけ、個人事業を営まれている近所のクリーニング屋さんに毎週末まとめて依頼していました。ワイシャツは10枚くらいありました。

さらに20代後半にはMBAの単科コースにも通っていました。関心があるものと苦手なものを自費で受けていました。これもまた忙しくなる要因でした。

この文章を見たらヤバいと思われるかもしれません。しかし、当時はこれだけやらなければ「何かに負ける」という恐怖心がありました。また、恐怖心だけではなく、なんだかんだいって楽しいとも思っていました。仕事で結果が出ること、つまりお客様に喜ばれ、感謝の言葉をいただくことも嬉しかったです。

しかし、この無理な働き方も長くは続かないと思いました。あるとき居酒屋で会社の同僚と酒を飲んでいるときに急に涙が出て止まらなくなったことがありました。原因はわかりません。めちゃくちゃ泣きたいと思って(というか勝手に)涙が出てきました。自分でも気づかないうちに追い詰めすぎてしまったのかもしれません。

私は起業するときにもうこんな働き方はしたくないと思いました。自分の感情にふたをして、目の前の目標に対して盲目的に身を削りながら働くことはしたくない。好きなことに没頭してのめり込むことは肯定します。しかし、身を滅ぼす生き方はしない。今思うと前職はやばいということではなく、おそらくどこの環境にいても私は同じような働き方をしていたと思います。また、そういった環境を選んでいたと思います。

私は改めて自分の意識の構造(メンタルモデル)に関心を持つようになりました。おそらく私はもう一度自分の人生を生きるのであれば同じ道を歩みそうです。就活のときに初めて自己分析をしてから、10年以上自分に関する記録を残し、定期的に振り返っています。

振り返ってみると一貫して私は「目の前のことに没頭する」、「勝敗にこだわる」という生き方をしています。かなりさかのぼりますが、保育園や小学校、その後就職するまで、「順位」にはこだわっていました。私は名前が「純一」なので、「純一」の「一」は「一番の一」と思っていた時期もありました。

置かれた環境で一番になることが私のOS(意識構造)でインストールされています。一番になるとより難易度の環境へ行きます。そうすると私はさらに頑張るようになりました。それが繰り返されることで私は自分をどんどん追い込んでいき、ついには自ら息苦しくしてしまいました。遊ぶことや友だちと共に時間を過ごす感覚がわからなくなりました。

この根本的なOSを理解しなければ、私は繰り返し同じ結末をたどります。なので、OSを認識してアップデートすることをここ数年間時間をかけて行ってきました。

そして今の私の価値観は、「置かれた環境で競争し、順番で自らを追い込む」のではなく、「自分が大切にする価値観をベースに社会と交流し、協創すること」になっています。

今でも私は昔のOSに戻ってしまうことがあります。深く根差しているので当然かもしれません。

行動指針に「資本」を掲げることで「競争」にドライブをかけずに「繋がり」を大切にしていきたいという想いが込められています。決して手を抜いてサボることを肯定しているわけではありません。中庸が大事です。今、自分がどちら側に傾いているのか客観視をしながら、バランスをとって健康的に仕事をしていきます。