こんにちは、杉山です。

先日、誕生日を迎え、また一つ歳を重ねました。新卒の頃から「30代ですか?」と聞かれるタイプでしたので「もしかしたら、歳を重ねるにつれて、若く見られるのでは…?」と期待していましたが、残念ながら先日「40代ですか?」と聞かれました。見た目が、常に先へ進んでいます。

40代になったらどう聞かれるのか、ちょっと楽しみです。

マインドだけではなく施策(行動)を変えること

新卒の頃、という話を先ほどしましたが、私は昔から、何かにつけて自分自身の行いを内省することを習慣としていました。小学校の頃から「野球ノート」として、教えてもらったことや行動して気づいたことを記録していました。今も形を変えて行っているのですが、ここのところ、昔と比べてその振り返り方に変化があったと感じたことをお話させていただきます。

高校時代の野球ノート

新卒の頃は、営業としてがむしゃらに行動し続ける毎日でした。そして、振り返りをしても、結局は「自分のスタンスを変えるしかない」という結論になりがちでした。

いかに自分自身のものごとの捉え方を変えるか、マインドセットするか、ということばかり考えていたため、実際に具体的な改善策や、行動の変化につなげることができず、モヤモヤとしていたのを覚えています。

独立後も、しばらく上記のようなモヤモヤを繰り返していたのですが、ある時から「モヤモヤしていることを言葉にしてみる」ことを始めてみました。すると、これまで自分自身では認識すらできていなかったことに、自分が書いた言葉によって気づかされることが、非常に多かったです。

例えば、私は全くの畑違いから事業をはじめたので、最初にぶち当たった壁は「納品するものがないなあ」という漠然とした不安でした。

この「納品するものがない」ことは、なぜ不安なのか(いや、不安なのは当然ですが、改めて考えてみました)。

これまでなら、例えば「納品するものがないことを嘆くのではなく、むしろなんでも納品できるチャンスだ。がんばろう!」というマインドに切り替えることで、この不安を解消しているつもりでした。

しかし、改めて紙に連想ゲームのように言葉に落としていくと、様々なことを、自分は感じたり、考えたりしていたんだと気づきました。

・お客様の期待値を下回りたくないから不安だ。

→安心できるようにしよう。何が一番の不安要素か?

・期待を下回ってしまうことが、一番不安だ。お客さまからの期待を裏切りたくない。

 →これまで納品してきたものを整理して、可視化しよう。

  期待を裏切らなかった過去から、期待を裏切らない未来の法則を見つけよう。

上記のように考えていった結果、お客様に提供できるコンサルティング事業の全体図というものがアウトプットとして完成しました。

大まかに全体像を書き出した表

これならばお客様の期待を裏切らずに納品ができる、という安心につながりました。

成長のきっかけは、いつも「期待」だった

私は前職に加えて、学生時代の受験や、野球など、決められたルールや、誰かからかけられた「期待」を理解し、達成することで成長してきたと思っています。

期待が高いなら、応える努力をする。期待に応えようとすることで、できることが一つずつ増え、成長してきました。一方で、期待に応えようとしすぎて、つぶれてしまうかもしれないことには、常に不安を感じていました。

期待に対して、自分が応えられるものが少なすぎて、精神的に追い詰められてしまった時代もあり、「相手からの期待に応え、成長する」という自分の傾向に対して否定的だった時期もありました。

しかし、「期待に応え、成長する」ことは、私を育ててくれた手法の一つであり、自分自身が「やりたい」と思い、取り組んできたことでした。私の傾向に「良い」も「悪い」もありません。目指そうとしている姿に向けて、適切に活用したい。だったら、ありのまま、それを自分の傾向として認めて、活かしてみようと腹をくくり、今も「期待に応える、そのために成長する」ことにはこだわり続けています。

ただ、がむしゃらに「がんばろう」ではいつかつぶれてしまうので、自然と、先ほど話したように、言葉に落とし、やり方を工夫したり、仲間を増やしたり、具体的にできることにフォーカスできるようになったのは、成長した部分だな、と思っています。

「期待」に応え続けるために

世の中が変化するスピードは激しく、ものづくりの世界も、その速度に巻き込まれています。生産量は減らないが、少子高齢化は確実に進んでいる。跡継ぎや担い手がいなくなってしまう、そんな不安を抱える製造業のお客様はたくさんいます。

そういった不安を抱えるお客様からの「期待」に対し、私は今、それらをコンサルティングやテクノロジーで解決する取り組みをしています。しかし、私はジャパン・エンダストリアルが永遠にコンサルティングとテクノロジーを提供する会社であるべき、とは思っていません。

時代が変われば期待も変わります。その時に、具体的な課題と解決策を元に、期待に応えられるように会社が成長し続ければ、どれだけ時代が変わっても、継続的に価値を提供しつづけられる会社として、ジャパン・エンダストリアルは存在し続けられると信じています。時代の流れとともに、会社を育てていくような感覚です。

カネボウ、クラレ、トヨタ、富士フイルムも、過去の事業から今の事業に、時代の期待に応えるために変化し続けて、今も世界中に価値を届け続けています。ただマインドセットを変えて「がんばろう!」では到底生き残れません。具体的な施策、戦略、そして仲間が必要になります。

だからこそ、私は自分自身のマインドセットを変えるだけにとどまらず、会社全体を変えることで、ジャパン・エンダストリアルを育てていきたいと考えています。