株式会社ジャパン・エンダストリアルでは、お客様の現状や課題に合わせて最適なDXソリューションの導入を支援しています。今回は電子帳票システムの導入支援事例についてご紹介します。

企業情報

従業員50名弱の部品メーカー様。北関東に本社、都内に営業所が2か所。一代目社長は数年前に引退し、現在は二代目の社長が経営を担っている。従業員の多くは創業時から在籍されている。

ご相談いただいた背景

当初は、品質改善とコスト削減が目的でお声がけをいただきました。創業時から在籍されているベテランの職人が現場を回しており、二代目の社長が率いる経営側が現場の状況を把握できず、経営のPDCAが回せない。また、長年の勘により仕事を回しており、顧客ごとに個別最適なフローに変更をするなどがなされており、ナレッジを継承することができていないことにお悩みでした。

プロジェクトの流れ

1. オペレーションの見える化

まず、取り組んだことは、工程がいくつあるのかを洗い出し、工程ごとに「何を見ているのか」を整理することでした。

手法としては、株式会社ジャパン・エンダストリアルの人間が直接、現場にお邪魔させていただき、現場の方々にインタビューをさせていただきました。承認検査・工程内検査・外観検査など、それぞれの工程で「なんの目的で」検査がなされており、「何を見ているのか」を整理することで、現場全体で行われているオペレーションを「見える化」しました。

そこでわかったことは、工程ごとに基準がバラバラであり、その基準が長年の経験から生まれていたため、正しくデータ化されていなかったこと。そして、その工程で行われる「管理方法」も、バラバラであることでした。

ある工程では全部手書きでメモがされ、ある工程ではエクセルに手打ちをしていたり、図った数字を顧客ごとにわけたノートに手で書いて保存していたりしていました。結果、どの工程で何人稼働しているかがわからない、手書きからエクセルに移す際に転記ミスが発生しているなど、品質にもかかわる課題点が見えてきました。

2. システムの組み合わせの提案

オペレーションが「見える化」され、基準のデータ化、およびデータの管理方法にも問題があることがわかったところで、今度はそれらを解決するために、当社が、どのパートナーを巻き込み、システム化するか、候補をあげ、最適なものを提案します。

ここでお客様から頂いたお声の中に、「うちのことをよく知っているからできる提案だ」というお言葉がありました。当社では、実際に足を使って現場の方々へのインタビューを実施し、経営の皆様と何度もディスカッションを重ねているため、お客様を最もよく知る者の代表として、パートナーと最も適切な組み合わせを議論し、提案をする、というスタンスを大切にしています。

結果、こちらのお客様には、電子帳票システムの導入をすることが決定しました。

3. システムの導入

導入するシステムが決定したら、当社からパートナーに対して、どのような情報を取得し、どのような課題を解決したいかを伝え、導入のスケジュールを組みます。パートナーの帳票開発担当者、帳票の使い方をレクチャーする担当者を調整し、帳票を見るために使用する端末の手配、データを蓄積するサーバーの手配、飛び交う情報量に合わせて通信回線が耐えうるかをチェック。それらをすべて完了し、晴れて電子帳票システムが導入されました。

導入後は、レクチャー担当と共に、現場の方々が実際に電子帳票にデータを記録できるように伴走し、経営の皆様にも、データをどのように取得し、経営判断に使用するかをお伝えしました。結果、現場で行われていることがデータ化され、ミスが減ったり、リアルタイムに状況が把握できるようになったりと、経営のPDCAサイクルを早めること、生産性の向上どちらも可能になりました。

実現したこと

IT化の特徴は、上記が実現したことにとどまりません。

運用にのせることでデータが蓄積され、統計が取れて行きます。こちらのお客様は、それらをもとに、さらなる改善を考えることができるようになりました。

例えば、検査の時間のばらつきを整えると、人の最適な配置を行うことができ、最適な生産計画を立てることも可能に。結果として、品質の向上と生産性の向上、どちらにも寄与するプロジェクトとなりました。

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